名前を付けて保存

毎日何かしらに名前を付けて保存しているOLの日記

10連休のおわりに

今年の冬休みは10連休でした。やっほー!

個人的に、転職というものをしてから初めての長期休みだったこともありウッキウキのウッハウハ、緊張から解き放たれた仕事納めの日には「これから何でもできる~!」と初めて髪を明るく染めたハイティーンのような気持ちになっていました。ごめんなさい喩えが悪いです。最近の高校生のほうが私なんかより、ずっとしっかりしているし賢い。うん、賢い(確認)。

 

そんなボヤボヤした社会人のため、10連休、何をしたかと言われれば特に何もしておらず、まぁいつもよりしっかり家事をしたりしっかり酒を飲んだりしたくらいです。人はなぜ寒くてもビールを延々飲んでしまうんでしょうね。

あとは舞台好きの妹に紅白とCDTV刀剣乱舞をすっごい見せられてニヤニヤしたり、「ボヘミアンラプソディー」を見て感動するなどしました。ベン・ハーディって何やあの人めちゃくちゃ格好いいなー!!(IQ2)

 

 逃げ恥が流行れば星野源にきゃーきゃー言い、サバイバル・ウエディングにハマっては吉沢亮にときめき、ボヘミアンラプソディーがヒットすればベン・ハーディーに心を奪われるようなOLです。

 

果てしなくふつうで平穏で、何気ない。

 

平素あまりにも印象に残るような出来事がないため「マジで何しに生きてるんやろう」とロダンの彫刻のようなポーズと顔で考えることもしばしばですが、でも、それはきっとなかなかに幸せな事だと、年を重ねて思うようになりました。

最近1日に一度は必ず見かけたり耳にする「平成最後の」というフレーズには謎に焦らされたりもしますが、やっぱり私は、何気なく暮らせたらいいなぁと思っています。SAY YES。

いつか、“江戸の庶民の暮らし”みたいに“平成のOLの暮らし”が、貴重な文化の足跡に…なるのかならんのかは知らんけど、平凡で些細な毎日の出来事や感情や考えにも、会社で毎日しているように名前を付けて保存していけたらいいなと思い、こころにうつりゆくよしなしごとを

 

そんな感じで、つまり、思い付きでブログはじめます。やっほー!

 

奇跡の英会話

先日、妹が外国人観光客(陽気なアジアンファミリー☆)に道を尋ねられたそうです。

目的地はどうやら彼らの泊まるホテルだったそうなのですが、妹曰く「全然知らんホテルやった」そう。まぁ大都会TOKYO、私たちの知らないホテルだってウミガメの卵の数ほどあります。

しかし、てんぱると謎のガッツを発揮する我が家の残念な血、彼女の中のそれが騒いでしまったようで、結果人様に迷惑をかけることの方が多いくせに、頑張っちゃう。

 

わかりゃーしないのに一生懸命そのお父さんの持っていたスマホの地図を一緒に見、ぐるぐる歩き回り(妹曰く「方向を確認したくてスマホの向きを何度も変えたのに、スマホを回すたびに画面も一緒に回転するのがつらかった」とのこと。こんな人に道案内されたら嫌な予感しかしない)、本来なら5分くらいで着くはずのホテルに15分くらいかけて到着したそうです。さ、succes!

余計な時間がかかったというのに、いやむしろそんなに迷った挙句にたどり着いたことへの感動かもしれませんが、そのご家族はたいそう喜んで感謝をしてくれたそうで、妹は、そのお父さんから人を殴り殺せるくらいでっかい板チョコをもらって帰ってきました。

ハートフルですね。

お互い言葉はわからなくても、スマホの画面が延々回っても、何か通じ合うことはできるんだなぁ。そして、その喜びは、規格外!(…なのかもしれません)

 

そして私が何となく思い出したのは、昔のバイト先での出来事でした。

むかしむかし、某野球チームのグッズショップでアルバイトをしていたことがありました。地元にいたころ、もう10年以上前です。なので実在する個人・団体などとは一切関係がありません…くらいのテンションで読んでいただけるとありがたいのですが、ある日の昼さがり、キレイな外国人女性が来店されました。

ノースリーブのワンピースにビーチサンダルの彼女はベビーカーを押しており、何だか野球のグッズが欲しそうな人にはまったく見えなかったのですが、よく見ると、その当時在籍していた外国人選手のワイフでした。

そりゃキレイだわ…!と、その場にいた店長、スタッフと全会一致で納得し合ったのですが、そんな空気を察したのか、ベビーカーの中のJrはとてもご御機嫌さんで、キャッキャと笑ってくれました。え、ちょ、めちゃくちゃ可愛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃと全員で白目をむいたのも良い思い出です。

 

ひと通り店内を見たのちレジへやって来たワイフは、私たちに申し訳なさそうに言いました。

『ハズバンド、ダメ!ゴメンナサイ!BAD、BAD!』

※当時ハズバンドは調子が悪くて2軍調整中でした

奥様のそんな姿も大変チャーミングで、私と同僚のスタッフはまた白目をむきかけていたのですが、 ここで頑張っちゃったのは、外国の方が来るといつもテンパる店長☆でした。

彼は案の定、急にデーブ・スペクターみたいな喋り方になり、薄ら笑いを浮かべながら言いました。

『モウスグ、モウスグ…』

 

…めっちゃ日本語!!エイゴッポクイワナイデ。。

 

私と同僚スタッフは瞬時に他人のふりをし、息をのみました。

だがしかーし、ここでメイクミラクル。

奥様は、

『Oh、soon!soon!』

と笑顔で景気良く返してくれました。

店長が英語っぽく言った『スグ』がsoonに聞こえたのでしょうか。 

 

…な、何か違うけど結果的に話、合ってる!!

 

余談ですが、某名門校からスポーツ特待生で大学に進学した青年が“come back”を奇跡の和訳で“米袋”と訳したことを思い出しました。

この場合は、何か合ってるけど結果的に大間違いですよネ★


しかし、美人な上にめちゃくちゃ気さくでいい人でした、奥さん。涙

だけどあの日の奇跡を思い出すたび、私は、ソロソロマジで英会話勉強シヨカナーーとデーブ・スペクターのような喋り方で思います。

ぎゅーぎゅートレイン

大好きだった冬休みが去ってしまい、いつの間にか毎日真顔で働くことが日常、大都会・TOKYOの満員電車もまた日常に戻ってしまいました。

いつも思うけど、毎日あんなにひどい目に遭っておきながら、会社に着く頃にはわりとすっきり忘れているのは何故なんでしょう(私だけ?)。

初めて東京の通勤ラッシュに飛び込まなければならなかった日なんて「こんなもんに普通の顔して乗ってる人たち、絶対全員正気じゃねぇ」と、東京の会社員や学生の狂人っぷりにぶるぶる震えたものです。聞くところによると、通勤ラッシュの圧で肋骨を骨折した人なんてのもいるらしいじゃないですか。

その話を私に聞かせてくれたのは前の会社の上司だったのですが、まさに上京したてで「えええええ東京こわいですねぇぇぇ」と素直に口に出しかけた当時の私に、彼女はさらりと言いました。

 

「まぁそれはそれでどんだけ弱いんだよとも思うよね」

 

!!

 

アッ、そっち!!!笑

 

東京で働くということは、やわな気持ちじゃいけないんだなぁと学んだ瞬間でした。

ちなみにその上司はとっても小柄でとっても細い、それこそぎゅうぎゅう押されたら折れてしまいそうな、大変かわいらしい人でした。

だがしかし後に私は彼女にビシバシ鍛えられることにもなるのですが(仕事のできる超かっこいい上司でした。これほんとおべっかとかじゃなく今でも大好きで尊敬している人です)笑、その時に、なるほどあの時の発言のストイックさはこんなところから…としみじみ感じたりもしたものです。

もちろんですが、その骨折した方を悪く言うつもりも否定するつもりも全然ないYO☆

 

でも、満員電車のように人の多く集まる場所では、良くも悪くも信じられない事、起こりがち。

身近なところで言いますと私の妹は各停の2~3駅乗ってるだけの間にリュックから財布をとられたし(でもこれはリュックをおろして抱きかかえてなかったのも悪い)(その上をいって悪いのはその泥棒ですが)、リュック問題といえば友人の会社の人は、毎日同じ車両に乗ってくる、どんなに混んでても絶対にリュックをおろさない人に長年ずっとムカついていたそうです。

シンプルに場所とるし、何より、痛いよね、あれ。リュック本人じゃなくて周りが。とは私も思う。

そして友人の会社の人は、ある日決行したそうです。

気づかれないように、そろーりそろーり、ゆっくりと、少しずつ、リュックのファスナーを開けていく。そしてそのリュックが降りる駅で、降りたところで、とんとんと肩を叩き、善人面でにっこりと微笑み、足元を指さし「何か落としましたよ」。

そのリュックがエッ、と下を向いただかしゃがんだ時に、リュックの中身がどさどさー!という寸法。

友人の会社の人は「ついにやってやった」と満足げに語っていたそうです。

まぁさすがにこれには賛否両論あるでしょうが、でもそんなギャフンと言わせ方があるのか…というのは深く心に焼き付きました。最初の方に「わりとすっきり忘れる」とか書いたけど、そうでもない人もいるんですね。

いくら知らない人ばっかりといえど、いや、知らない人ばっかりだからこそ、配慮し合う気持ちはものすんごく大切。。

 

そう、東京にきて驚いたのは「お客様同士のトラブル」で、日常茶飯事に電車が遅延すること。

これはけっこう本気でびっくりしたし、悲しきかな、この目でも、揉めている人たちを見て朝からぐったりしたりすることもしばしばです。

怒鳴りあうオッサン同士、1人がガチキレしてて1人が素無視してる若いサラリーマン同士、女性専用車両で取っ組み合いにまで発展したオバサンと若い女子を見たときはさすがに目を見張りましたが、ちょうど停車していた時、取っ組み合いの勢いで若い方のメガネがポーンとはずれ、電車とホームの間に落ちたときは同じ車両にいた人全員が「うそやろ」みたいな顔をしていました。

あそこまでいくと、もはやエンタメでした。

さすがに駅員さんも駆けつけ、2人とも降りてください、となり。

2人ともその駅で降りた…かと思いきや、電車発車間際、閉まりかけたドアに、その若い彼女はするりと飛び込んできました。その、あまりにも華麗なこと。けど、え、メガネ、ええの?

一瞬の出来事に他の乗客はさらにしん、としました。動き出す電車。動く窓からゆっくりと見えた、ケンカ相手のおばさんのあんぐりと開いた口の形は忘れられません。けど、メガネ、ええの?

 何事もなかったかのように走行する電車内で、また何事もなかったかのようにスマホをいじりだす若い彼女(メガネなくても見えるんやね)。自分のメガネよりもこの先に待っているであろう不毛な時間を回避することを選んだ潔さとクレバーさは、何だかこちらまで清々しくなるものさえありました。

 

もちろんこんなアレな話ばっかりじゃなく、私は、人の優しさや触れ合いに感動したことも何度もあります。「東京、捨てたもんじゃない…!」って目頭が熱くなったこと、たくさんあります。

だけど、つらいとき、悲しいとき、ふと思い出して私をフフッとさせてくれるのは、あの、スローモーションのように電車とホームの間に落ちていったメガネだったりもするのです。